よひらひらひら

自分だけの句を日記代わりに。

2016年12月のブログ記事

  • 大年

    花屋は迎春準備用の小さな門松を並べ、客を待っている。 大年。大晦日。大つごもり。 「つごもり」は「月隠」の略で月がもっとも隠れる日。 まさに今日である。 静かな大晦日であった。 お天気は良く、風も無く、掃除をしても、洗濯をしてもなんと良い日和であったことか。 「日本歳時記」から    ☆    大... 続きをみる

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  • 枯蔦

    高速道路の壁面を覆っている枯蔦。   ☆    枯蔦や石の館の夜の雨    松根東洋城 枯蔦 蔦枯る   淋しい季語だ。 この壁面の蔦がこんなに視覚的に美しいとは写真を見るまで気がつかなかった。 この高速道路の壁面に沿った階段を登ると、それこそ全国どこへでも車で行ける。 自由の象徴のような 道 が... 続きをみる

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  • 室の花

    室咲  春に咲く花を温室で促成栽培をして咲かせたもの。 一番多いのが シクラメン。よくみかけるのが フリージャー スイトピー等々。 広い意味で 蘭の花も、、、     ☆    厨房に母のためなる室の花   上田日差子 > 家族のために働く母への感謝を込めて。何の花でしょうね。          ... 続きをみる

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  • 寒木瓜

    木瓜の花は年中咲いている。 本当は春の花であるけれど、季節を問わず咲くから、ほほけている、すなわち呆けている花、木瓜と名前が付いたと聞いている。 我が家の庭にも年がら年中、木瓜の花は咲いている。 好きな色は、薄い桃色の木瓜。莟の時は真白く底が薄緑に咲く木瓜が木瓜の中でもことに好きだ。 今咲いている... 続きをみる

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  • 冬夕焼

                   🐇    瘤萎へし駱駝に冬の夕焼けて    葉七子          💌    病む兄を見舞ふて帰る冬夕焼 懐かしい風景。 大河の向うの山の風景。 夕方になるとポツポツと、この集落に点る灯が見える。 一点の灯。何も関係ない向うの岸の山里であるけれど、私を育んだ原風... 続きをみる

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  • 霰が降ってきた。 ドライブの最中に。 車を叩く音、フロントガラスを転げる霰のなぜか懐かしいこと。     ☆    旅のわが青き帽子に玉霰    秋元不死男 > 青い帽子ってどんな帽子であろう。 まず、それの想像をした。材質は絶対にフェルトでなければ。帽子を打つ霰の音。 青いだから青春の冒険旅行。... 続きをみる

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  • 虎落笛

       💌    虎落笛堤に並ぶ六地蔵    💌    虎落笛立ってをれなゐ坂の道 阿讃山脈の峰を渡っている送電線。 それが次は吉野川の北岸から南岸へ渡されている。 もがり笛を聞く時はいつも強い風にあおられている電柱や電線の揺れ、そしてしかっと風に対峙している送電搭が眼うらに浮かぶ。 慎と散歩に... 続きをみる

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  •      ☆    母の灯のとどくところに葱囲ふ    神蔵器 「日本の歳時記」から  一文字 根深 葉葱 葱畑    冬の季語である。 >「葱囲う」は、保存の為に庭先に浅く埋けておくこと。 厨から出てすぐ取り出せるような場所に囲っているのだ。 葱は生命力が強い。 青い先を使用した後、根の白い部分... 続きをみる

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  • 聖樹

        ☆    行ずりに聖樹の星を裏返す    三好潤子 > よくある仕草。 街を歩いていて大きなXマスツーリに出会った。 金や銀のお☆さまを吊っている。 何気なくひとつに触れて、お☆さまを裏返した。 裏もキラキラ同じように光っている。 幸多き人もそれなりの人も、満遍に楽しいXマスでありますよう... 続きをみる

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  •      ☆   鍋にして一羽の鴨でもてなしぬ    長谷川櫂 「きごさい」より 鴨はよく見かける親しい水禽。 海と流水に棲むものに大別される。 北国より渡りきて春には帰る。狩猟の対象として真鴨は人気が高い。 > 風景を詠んだ句ではなく日常の鴨をめぐる句。 狩猟をされた鴨が手に入った。 今日は客人... 続きをみる

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  • 枯銀杏

    「名の木枯る」と云う季語がある。 一目でわかる特徴のある木の名前は「名の木枯る」の中でも上に木の名前をつけて、「欅枯る」「銀杏枯る」「枯柳」と季語としている。 白峰寺から 崇徳御陵へつづく径に、この枯れた銀杏の大樹があった。      ☆    銀杏枯れ星座は鎖曳きにけり    大峰あきら >「日... 続きをみる

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  • 冬菜

        ☆    厨事そこそこ畠の冬菜見に    杉田久女 冬に収穫される葉野菜の総称。 冬の畑で青青々とした葉が育っているのを目にすると、なぜか人々の温かい暮らしが浮かぶ。 > 広い畑とも思われないが、早々に朝の水仕を終えた久女さんが、前掛けで手を拭きながらいそいそと、下駄をつっかけて行く姿が思... 続きをみる

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  • 狐火

                                                                                             (   根来寺鐘楼)    ☆    向かひ来ることあらざりし狐火は    茨木和生 > 「日本の歳時記」より  そのと... 続きをみる

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  • 冬凪

                             (垂水の岬) 高松市から坂出へ行く通称、大越街道に 川島猛美術館 がある。 そこの六階の窓から海を見る。 垂水町の小さい岬だと思う。 瀬戸大橋の見える反対側をカメラで覗いていて、こんな景を捉えた。 海の中に鳥居がある。 崖の下。今は満潮で沈んでいる... 続きをみる

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  • かじけ猫

    寒いこの時期に丸くかたまってかじかんでいる猫のこと。 な子、ストーブの前の箱の中でまさにかじけ猫の状態。 目が覚めると、まだ蒲団の中でまどろんでいる私を起こしにくる。 階段を後ろを見ながら、私がついて降りるのを確かめながらリビングへ行く。 石油ストーブの前に陣どって、ストーブを点けろとうながす。 ... 続きをみる

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  • 返り花

    小春日和のぱかぽか陽気にさそわれて咲く季節外れの花のこと。 「花」といえば、桜の花をさすように、ただ「返り花。帰り花」といえば、桜の返り花のこと。 帰咲 狂咲 狂花 忘咲 忘花 二度咲  も、、、、。     ☆    返り花咲けば小さな山のこゑ    飯田龍太 >「日本の歳時記より」 還り花は山... 続きをみる

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  • 枯萩

       ☆    葉をふるふ力も尽きて萩枯るる    大橋桜坡子    ☆    園の風高きをわたり萩枯るる    梶井枯骨 >二句について云えば枯れた萩の様子をおもうさま吟じている。 解りやすくこれ以上なんと詠もうか、冬のただ中にある萩のわびしさがひしひしと感じくる。 栗林公園の一画にある松と桜に... 続きをみる

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  • 万両

    道の端に咲いていた万両。 息子が、家を借りてこの辺りに住んでいた。 時々、散歩コースにあたるので通ることがある。 我が家は5LDKに納戸もある。 それでも、息子に一部屋を提供するには空いた部屋は無い。 しかも、道楽息子の世話は体力的にも気も使う。 家を借りて住んでもらう。 都会の住宅事情からすれば... 続きをみる

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  • 寄生木

    私の大好きな県立の図書館。 寄生木を見たのは何年か前にここへ来たときが初めてであった。 二月か三月、未だ春はそこまでという季節であった。 青空に向かって伸びたまだ裸の樹上のあちこちに丸いボールの鞠のようなものが付いていた。 その時は緑色をしていた。 たくさんあった。 寄生木とも宿木とも書く。それで... 続きをみる

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  • 出来上がった

    今回は時間がかかった。 最初に余った生地でマフーラーをつうった。 首にまくとこでが余り肌触りが良くない。 同じパターンのチュニックであるし、ちょとマフラーでもと思ったなだけれど、、、、 まっいいか。 な子の幸せそうな顔。 お陽さまが顔に当たってまぶしいだろうに、爆睡をしている。 母さまが傍にいれば... 続きをみる

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  • 航海は最後寄港地小春かな

        💌    小春日や喫水線に水陽炎               💌    風花や誰かが唄ふ海ゆかば 護衛艦 「くらま」 が最後の日本一周の途中、サンポートに寄港をした。 艦長は三本松高校の卒業生とか。      💌    冬麗や西を指しゆく飛行雲      💌    のけぞりて仰ぐ冬... 続きをみる

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