2018年4月のブログ記事
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🐇 藤の花彫り師に似たる木偶の顔 二年前の句。 季語が動く。 阿波の木偶師の家は、藤の花を咲かせていた。 まさに今の季節。 阿波にはかって、坂東巳之助と云う、木偶の頭を彫る名人がいた。
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🐇 桜の実捨てかねてゐる古日記 公園で桜の実を見つけた。 花は葉に、葉から実の季節に移ってゆく。 さ く ら、、、はまことに素晴らしい花の代表だ。 桜の実は、なぜか胸を刺す、柔らかく、、、そんな気で詠んだ。 古い日記は哀しい気持を記したつもりだけれど、懐かしく思える。
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🐇 防塵服脱ぎ深呼吸風薫る 精密な電話局の機械室の、温度や湿度は年間を通じて一定に保たれていた。 機械室に入るには、防塵服の着用が義務づけられていた。 外に出た時の開放感は、何とも得難いものである。 腕を伸ばして、思いきり深呼吸をする。
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🐢 リラ匂ふ去年となにかが違ふ娘よ もの愁いげな娘。 あきらかに去年と違う立ち居振る舞い。 巣だってゆく娘を親は黙ってみているしかない。
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🐇 街川を遡る満ち汐花筏 故郷の桜の景。 無くなる家を想えば、この句を詠んだ時が甦る。
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🐇 雉子啼く三門に古き千社札 里が見下ろせる山の寺。 裏山に雉が声を残して消えた。 三門には色々な千社札がたくさん貼られている。 中にはきれいどころのお姐さんと思える札もある。 一旦貼った札が剥がれないようみんな高い場所に貼るという努力をしている。
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🐇 春寒し書棚せましと法律書 親しい友人の部屋に通された。 昔も今も勉強家。 書棚に並んだ法律の本。 頭脳明晰な官僚達の失敗が報じられている昨今。 何が人生に置いて 幸福 か、考えさせられる。
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🐢 禁煙の夫出かけたる蕨刈 禁煙は努力がいるようだ。 どなたも禁煙パイプを咥えたり色々と、煙草を飲みたい衝動と戦っている。 気を紛らわすために蕨採りに出かけた男性。
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🐇 囀りや登り来し道霧に消ゆ 我が地方は霧、靄のよく発生するところ。 鶯の声を聞きながら小高い山にのぼる。 目を閉じていても登れる安全な山の道。 頂上に着いたときは、今登って来た径がミルク色の霧に消えていた。
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🐇 遍路宿あたたか屋根に枕干し とある遍路宿の屋根に、幾つも枕を並べて干していた。 艱難辛苦の遍路の皆さんに明日も元気で歩いて下さい。気持ちの良い枕に頭をうずめ、又、明日も遍路行脚を続けて下さいと心がこもっている景であった。
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気が多い? 気分家。 ずいぶんこのページから遠ざかった。 いい句が出来なかった。 そして、ケセラ・セラ その日に気分で詠む気がおこらなければ、それもその日まかせ。 老いたら、あせることも無い。その日が良ければと悟り?達観をしている。 🐇 春愁や合わせ鏡のぼんやりと