よひらひらひら

自分だけの句を日記代わりに。

 新樹

              


     🐇    白樺の新樹の風の透ける湖


 多分この湖は白樺湖であろう。白樺は高山の日当たりの良い場所に自生する落葉喬木である。
五月頃、葉の出ぬ前に花を持つが、その新樹がまた透明な風を生む点景をなし、湖まで見透せる白樺ならでわの湖国の感懐を生んでくれる。
白樺湖周辺の白樺は、日本でも有数の白樺地帯であり、その風景の美事さと風の透明さからこの名がある。  
( 湘風選 )朝日新聞の地方の選をしておられた。


   

昭和61年の句。
信州を旅した記憶はある。
この句は失念をしていた。このような選評を書いて下さったことも。
「の」が三個も。
「の畳み」で句に切れが無い。
今の自分が推敲をしてみた。「に」 すると説明に「や」で切るともっとリズムが悪く下五の意味が可笑しく、他の言葉に置き換えれない。
この頃の師は「の畳み」を好んで使っていた。
師も鬼籍に入ってしまわれた。