蝉
🐢 街の川蝉が流れて来たりけり まさに写真の川。 蝉が流れて来た。(2016・7) てらいも無く見たままの句。特選になった。 たまに、あ これは絶対に選に入ると感じる句がある。それがこの句。 🐇 蝉時雨四五軒先に移りけり ... 続きをみる
風涼し
🐇 もう少し木の声聴かん風涼し 木の声を聴くという表現は慣れっこになっていますが、それでも、この作品の内容に魅かれます。もっともっと木の声を聴いていたいものです。 (堀之内長一 選) インターネット句会に投句する。 互選には点が入らないけれど、選者の目に止まれそれで... 続きをみる
蓮
🐢 風ふいて華やかとなる蓮田かな 🐢 三度目は蓮池ですれ違ひけり 🐢 大仏さま座れさうなる蓮かな 🐢 花蓮の影蓮の葉にありにけり ... 続きをみる
てんとうむし 🐞
🐇 地球儀の北極点にてんとうむし > 地球儀は、思えば人にとって全世界とも呼ぶべき地球を手で回せるほどに小さく模したものだ。その天辺に小さな天道虫がとまった。それを面白いじゃないかと思うのは詩人の目だ。 (堀之内長一 ... 続きをみる
めまとい ❷
今年は我が家の庭に咲いている、山ぼうしにずいぶんと楽しませてもらった。 もう終わりに近づいたけれど、昨日の雨に真白く照り耀いている。 🐢 いちじんの風にまくなぎちりぢりに 🐢 渦を巻きつつまくなぎの移りゆく まくなぎ、(めま... 続きをみる
登り窯
🌻 老鶯や古墳のごとき登り窯 🌻 陶屑を捨つる窯裏夏の萩 🌻 碧く光る窯のビードロ風涼し 昭和60年の8月号の俳誌に入っていた。 鳴門の窯元へ吟行に行ったのであろう。 季語を探してこれと思うのを、、、見たま... 続きをみる
多佳子忌
☆ あぢさゐやきのうの日記はや古ぶ 橋本多佳子 > 紫陽花を詠った句の中で最もこの句が好きである。 あぢさゐ きのう このひらがなが、揺れ動く心を表している。 昨日は憎んだけれど、一晩すれば、また恋しさがつのる。 あなたのことが胸の中に巣食っている。 それとも、... 続きをみる
猫
な子 ずいぶん、いいや 前に増して我儘になった。 好きなスープしか飲まなくなった。 欲しくなると、真夜中でも胸の上で もみもみを繰り返す。 起き上がるまで、「ニャーゴ ニャアゴー」 と、どこから声を出しているのか大きな家中がひっくりかえるような鳴... 続きをみる
六月
🐇 モディリアーニなきさう六月の画廊 > 「モディリアーニ」の描く人物の表情は、まさに「泣きさう」な感じなのですが、それだけだとよくある発想に過ぎません。「六月の画廊」という措辞と組み合わせること... 続きをみる