よひらひらひら

自分だけの句を日記代わりに。

青木の実


    ☆    夕凍のにわかに迫る青木の実    飯田龍太


> 急に足元から冷えを感じるような夕べ。
実がことに朱く目に入む。


植え込みの隅の方とか、余り日の当たらない庭の隅に見かけることが往々にある。
紅い実が付くと、がぜん存在感を表す木である。


この青木は背が高く塀から外を見下ろしていた。葉に斑が入ってた。
低い青木が多い中で珍しい。


    💌    この家に開かずの窓ある青木の実


    💌    子らの声消えたる露地や青木の実

寒菊

寒菊。冬菊。霜菊。
十二月~一月ごろ黄色い花をつける。
俳句では遅咲の菊が咲き残っているのを、そう云って詠む。


「日本の歳時記」より
    ☆    冬菊の括られてまたひと盛り    横澤放川


> 頼りなげに見えてもまだ残っている勢 
近所の、どの農も畑に花を植えている。
仏さまにお供えする花は庭や畑で間にあわせているらしい。
年柄年中、花は絶え間なく咲いている。
今ほこのような菊をよく見かける。
四方に伸びきってまとまりのない茎を一括りにしているのを捉えた句。


    💌    冬菊や掃き清めゐる農の庭


    💌    焼け残りたる冬菊が灰の上


縫初


縫始。 初針。 針起し。
新年になって初めて針を持って裁縫をすること。
近年はミシンを使っての和裁、洋裁の縫物もふくまれる。


     ☆    縫初の鋏の鈴のりんと鳴り    安原美智子


 去年の暮れから、小さな糸切り鋏がどこかへ隠れたまま。
小さな鈴をつけているのだけれど、見当たらない。
ミシン本体にも糸切機能が付いている。大きな裁鋏が4~5本もあるから、これで間にあわせているが、細かい場所はやはり小さな鋏でなくては綺麗に切れない。


鋏は100円ショップのでは絶対駄目。
趣味に使う鋏だとて切れ味が良くなくてはいけない。
鋏の切れ味と高額の物とは正比例をする。
小鋏よ、どこへ置き忘れたのか?早く出てきてよ。


昨日は、ポㇱエットを二つ縫った。
使うあては無い。
誰かにプレゼントするであろう。
作る楽しみと、押入れに詰まった材料の整理。
病気をしてから、断捨離を心がけた。
精を出して、縫ってプレゼントして!


     💐    初縫や吟行手帳の入る袋
                説明。


     💐    縫初や駅伝中継聞くとなく


     💐    初縫のミシン軽やか糸光る

破魔弓


     🍒    破魔矢受く盲導犬に一本は        葉七子


> 24~5年前の作。ふと思い出した。
新年句会があり、一番にみなさんの共感を得てたくさんお点をもらった句であるから、そのころの句は全部捨てたのに、たまたま記憶にインプットされていた。


破魔弓。破魔矢。
新年の季語。
初詣での折りに厄除けの縁起物として神社で受ける。
弓矢に装飾をつけ、男児の贈物にもするという。



今日は屋島にある 「讃岐東照宮」へ初詣に行った。
いつもは、この神殿までは門が閉ざされていて、入ることはできない。
家康さんをお祀りしている「日光の東照宮」とは規模がずいぶんと違うが、、、、
質素で華やかな色彩にはかける。
しかし、三つ葉葵の、徳川家の紋章がいたるところに。
門扉に施された彫刻も立派である。




1651年初代高松藩主 松平頼重公が「家康公」の神廟を建立し崇敬したのにはじまる。
暖かい四国。狂い咲く躑躅も見慣れた景。
お詣りする人も日和が良かったのでいつもに増して多かった。


    💐    二日はや霞むでをりぬお成道

迎春

開けましておめでとうございます。
我が家の玄関飾り。

ドアの裏は
私の手作りの玄関飾り。
ドアの内と外に吊ってある。
表はデパートで買ったもの。
これを真似て作った、私の方がきれいだったりして?



今年も、手芸と俳句三昧の一年であることを願っている。


    💐    初春や煌めきありぬ志度の浦