よひらひらひら

自分だけの句を日記代わりに。

歌留多

歌かるた。花かるた。いろは歌留多。 歌留多会。
新年の季語である。
正月の室内での遊びにはなくてはならない歌留多。
トランプも含まれる。
花かるたは花札のこと。猪鹿蝶、ぼうず(月)などとこいこいと座布団を囲んでやっているのを子供の頃に見た。
単に「歌留多」と云えば「歌かるた」のひとつ、小倉百人一首のことだ。


「日本の歳時記」から
    ☆    日本の仮名美しき歌留多かな    後藤比奈夫


> 漢字にはない、見事な仮名の情感と、変体仮名の曲線の美しさ。


畳の上に散っているのは、我が家の歌留多。
「万葉歌留多」である。
四千五百余首の歌を収めた我が国最古の歌集の中から選んだ五十首を、日本を代表する画家達が描いた「万葉集」をイメージした日本画でもって「歌留多」にしたもの。
奈良県立万葉会館の作ったオリジナルの「歌留多」である。


何首かはすらすらと憶えていて口にだすことも。
特に好きな歌はない。どれも人口に膾炙をしていて良い歌だ。


> 岩ばしる 垂水の上の さ蕨の
           萌え出づる春に なりにけるかも    
        ( 志貴皇子 )


この歌の本歌取りでこんな句を二十何年か前に作ったことが。


      💐    岩走る垂水一番遍路くる


遠い昔のことだ。
昨日はこんな句を しりとり俳句 に投句をした。


     💌    万葉歌留多ひとりで読んでひとり取る
雨が降って退屈をかこっていた。
この歌留多の絵をみて、歌を読んで時間を過ごした。