よひらひらひら

自分だけの句を日記代わりに。

淑気


淑気。新年。
新年の季語。
新年を迎えた山河はみずみずしく、厳かな光に満ちている。淑気とは、荘厳にして清新な気配をあらわす。


    ☆    いんぎんにことづてたのむ淑気かな   飯田蛇笏


> ひらがなで書いているところが、生活に根ざした山国の主人の素朴さの優しさを表している。毅然とした俳人はここには存在しない。
明日からは山峡の暮らしが始まる。賀客と交わす言葉に淑気を感じた、そんな一こまであろうか。



志度寺の石庭。二日に訪れた。
亰都の竜安寺ほどではないけれど、いつ来てもこの庭は良い。
大な島に見立てのであろうか石の周りを波のような小石が縁取っている。
閑にでんと座っている。見ていると心が清んでくる。


    💌    石庭の大きなる宙淑気満つ


    💌    お成道一直線に淑気かな
                
今日は12日。少し日も経って、新しい年のめでたさも、日常の生活にながされてきた。
眼うらに浮かんでいる庭のことを遅ればせに記しておく。