よひらひらひら

自分だけの句を日記代わりに。

去年今年


新しい年を迎え、目に映るものが、みな新鮮に感じる。
平常は何も変わっていないけれど、年の節目にあたって心に誓うこともある。
便利な季語と思う。


    ☆   去年今年闇にかなずる深山川    飯田蛇笏


> 甲斐の川を流れる川。
深い闇の中で川の奏でる音を聞いている。
今年も変わらない幸と豊作を願っているのであろう。


    💐    犬猫の僕となりて去年今年   葉七子


< 慎とな子の世話に夫婦してあたった。
可愛いが先の、この小動物達は家族の一員として、いやそれ以上に存在感がある。



    💐    運命の出逢いが外れ去年今年

< しりとり俳句 で「運」をつないだ。
神前で誓った「病めるときも健やかなときも・・・・・・」
そんな言葉は忘れてしまった夫婦が こんなはずじゃなかったと自嘲気味に。
それでも、昨日、今日、明日 と時は過ぎてゆく。


志度寺の正月。
参拝者に中にお遍路がまじっていた。
神戸からの遍路行脚。
除夜の鐘は、宇多津の郷照寺で聞いたという。
遍路には春夏秋冬は無い。人間はみな同じだ。
家におろうが、長い道を心に抱える愁いは表に出さず歩いている。
大いなる何かに助けられて生きている。