よひらひらひら

自分だけの句を日記代わりに。

何かにいつも導かれるんだな~

四国八十八ケ所札所の二番さん。

極楽寺と、立派な名前があるのだけれど、一番さんとか、二番さんと呼ぶ。

それで地元の人たちには充分に伝わる。

以前に何回かお参りにきている筈であるのに、全く記憶に残っていなかった。

深い仏心とか、信心とは、ないのだけれどお詣りはしないではいられない。

今日もふっと、徳島からの帰りに二番さんに寄る。


   🎲   山門を潜れば涼し風吹きく


門を潜って、納経所の前にゆくと、大きな杉の木が聳え立っている。

「長命杉」と親しまれている。

弘法大師様が植えて千年になると言う。

写真に写そうとカメラを構えるが、大きくてカメラにおさまりきれない。

杉に紅白の布を編んだ紐が結ばれていて、この紐を手に持ち、杉の霊気をいただき、長命をお願いしましょうと書かれている。

若いお遍路さんの言葉が聞こえる。

「長生きなどしたくない、したくない」と。

お遍路さんは様々。

敢えて、詮索はせぬが、何かがあって遍路行をしているには違いない。

   

   🎲   すつぱりと白い脚絆の夏遍路


   🎲   陶狸千年杉の緑陰に


   🎲   今どこを杖立に忘れ遍路笠


長い石段の先に本堂が、、

足の踏み込みがまだできぬので、石段の下から拝む。

少し、年齢をとった女生遍路が、手すりを握って一段、一段登るのが見える。

独りでの遍路行らしい。


   🎲   夏遍路吾が影重ね拝みぬ


   🎲   夏遍路仏足石にぬかづゐて



境内の隅に檜扇の花が咲いている。

何気ない、こんな花に心を癒され、気負いを抜きつつ、苦しい遍路業も達成できるのではないかと思える。

お大師さまと「同行二人」

守られ、導かれ、目に見えぬ科学で答えの出ぬ大いなるものに曳かれ、八十八ケ所を巡る旅を続けると、皆さんおっしゃる。


   🎲   蝉時雨ぴたりとやみぬ雨の粒


   🎲   接待の境内の草抜いてをり


          🎲   檜扇に想い出す句のありにけり


   🎲   雨のくる気配蓮畑うねりだす


   


今日は頭の体操終わり。

何も出てこない。