慎 と な子
デッキで一緒にお昼寝。
慎は、毛が生えふいていて、お目目が、毛に隠れている。
なぜだか、二匹の犬と猫は こんなふうに近くで寝ている。
仲が良いと一応はいえるのか?
こんな幸せな日はもう帰って来ない。
此のときは、慎がいて な子がいるのは、あたりまえと思っていた。
慎 が亡くなって、この喪失感。いつまで続くのだろうか?
な子 が癒してくれているから、忘れている時が多いのだけれど、
今日も、夫と二人、散歩をしながら、慎 の話題ばかり。
ここで、慎 が畑に落ちたとか、
首を三回かしげて、「何」「どっち」
と、岐れ径で、聞くような可愛い仕草のことを、云い合いながら歩く。
慎 は人気ものだった。
近所では、あまりいない犬種だったから、目だっていたのだ。
買物をする間、スーパーのベンチやポールに繋いで、待たせていると
いつも誰かに、頭をなぜてもらい、私が買物を終えるまで遊んでもらっていた。
100回のうち99回まで、寂しそうに、一匹で待っていることは、無かった。
図書館だけは、そうで無かった。
誰も見向きをしてくれないのか、30分も待たすと、
「帰ろう 帰ろう」と吠える。
本を読む 静かな場所で、吠えさすわけにはゆかず、鳴き声が聞こえると、待たすのは限界だなと、図書館から出て行く。
私を見つけると、尻尾がちぎれるくらい振る。
な子 がパソコンを打っている、後ろに来て、「ウ ウニヤー」
慎 のことは今夜は、ここまで、
な子 なにがしたいの?どうするの?