よひらひらひら

自分だけの句を日記代わりに。

    信濃柿

         


       🐇     甕に活けよき枝ぶりや信濃柿


 最近は空き家がいたる所にある。
柿、枇杷、みかん、崩れかけた山家に、季節季節の果実が採る人もなく熟れるままに放置されている。


 つい二~三日前、山道を歩いていると甘い匂がする。
屋根の苔むした家から、熟した柿の実が道の上に落ちそれが匂を発していた。


 信濃柿は実が小ぶりで、おおきな大谷焼きの甕に活けられていた。
自然のままの枝ぶりが小宇宙をなしていた。