きちきちバッタ
🐢 きちきちや尿する犬跳び越しぬ 慎が生きている時はどこへ行く時も連れて行った。 小豆島の エンゼルロードでのスナップ写真。 近そうでありながら、島のホテルで泊まる。 慎は出るものはどこででもよおす。お行儀の悪いワンコちゃん。 慎が... 続きをみる
瀬戸の島
( 瀬戸大橋を遊覧船で潜る) 🐇 大橋を支へる島や虫時雨 🐇 草の絮とほりゃんせの子行ったきり 🐇 迷い入る路地に教会秋桜 🍒 木守柿狂女の果てし蔵座敷 ... 続きをみる
和傘作り
徳島県の西部に 脇町 がある。 かって 司馬遼太郎が 「街道をゆく」で紹介をしていた 藍商で栄えた町が現在は「うだつの町」といって観光地になっている。 「梲」とは、うだつが上がる上がらないと人の評価をする時に使ったりする うだつ の事であると同時に、日本家屋の屋根に取り... 続きをみる
和傘干す
「 空から日本を見て見よう」というテレビ番組がある。 2~3ケ月まえにこの番組が 徳島県を流れる 吉野川に沿って、上流に上ってゆく映像を写真に撮った。 この中洲の島を10キロくらい上流に、私の育った町がある。 🐇 小鳥来る男墳女墳や和傘干す ... 続きをみる
母恋ふ
🐇 小鳥来る寝たきりの母地獄耳 🐇 逢ふたびに丸くなる母木の実降る 平成3年の投句の中に。 昨日はお墓参りに。 帰りに、夫の実家に風を通しに寄る。 座敷に無造作に本が高く積まれていてその中からこんな句を投句していた俳誌を見つけた。 ... 続きをみる
コスモス
🐇 コスモスの海に泳ぐ子とがめまじ 昨今は、コスモスが一面に咲いている畑をよく見かけるようになった。 30年も昔 猪鍋を阿波の山奧に食べに行った。 山の頂に広いコスモス畑があって大変驚いた。 風に吹かれるコスモスが、まるで海に見えた。 子供や娘さんが、広いコスモス... 続きをみる
芙蓉
🐢 芙蓉咲くたらちねいつもちびた下駄 母も夫の母(姑)も一生を着物姿でおくった。 子供にはちゃんとした格好をさせても、いつも下駄は草履のように 歯 が無くなるまで履いていた。 母を思う度 白い割烹着姿がいつも目にうかぶ。白い芙蓉のように清々しか... 続きをみる
子供にも解る句
🐢 口中に記憶の生るる砂糖黍 @記憶生るる。「あるる」、という読み方は俳人にしかわからない。できるだけ避ける。 今回 特選に入った句。 しかし 先生の @の入ったご指摘。 いつも、平明で易しい句を作れとおっしゃる。 この「生るる」こそ、レトリックめいた、技巧といえば... 続きをみる
韮の花
🐇 韮の花菜園は猫の額ほど 韮は好き。 餃子に入れたり オムレツ に使用をしたり ちょっと菜園の隅に植えておくと便利である。 ちょうど今の季節に真白い花が咲く。 線香花火が、はぢけたような花と思いつつ見る。 色々な野菜の花が咲く。その中で よく似た 韮の花 と ら... 続きをみる
病院
(病室から見た夕虹) 🐢 半身麻酔花火散つたり揚がつたり 心臓を広げる検査や手術をする時は 半身麻酔をする。 手術中に 血管の中の芥が もし 脳の血管にとんだ時 脳梗塞を起こすかもしれぬ。 その時点はどの血管を検査中だったか、医師が把握... 続きをみる
鶏頭の花
🐇 鶏頭花きれいな文字のはしり書き 鶏頭の花のもじゃもじゃとした かたまり を見ると 丸く巻いた毛糸を思いだすのは 私、ひとりではないと思うのだけれど。 子供の頃 買ってきた毛糸の枷を編みやすく丸い玉に巻いてゆく母。 母と向いあった私が両手を広げて手首にかける。... 続きをみる
鑑真和上像
🐇 大和上ちとうるさいな牛蛙 唐招提寺の境内に池があるらしい。 門を潜ればしきりと牛蛙の鳴く声がした。 広い境内である。 牛蛙の声がする辺りは、ほんの一部の場所であろう。 お目を悪くした 鑑真さまに 牛蛙の声は無聊をお慰めした事もあったろうか? しかし どすの利い... 続きをみる
猫 な子
🐈 通りざまニャンと咬みゆく暑さかな 飼い猫はよくお喋りをするのかな~。他家で飼っている猫ちゃんたちは? 我が家の な子 は飼い主によく似ていて おしゃべりが好きみたい。 暑かった とある日。 リクライニングの椅子から ぶらんとさせていた私の手の甲を な子が傍を通りな... 続きをみる
試歩
🐇 試歩のびし風に押さるる萩の道 昨年は心筋梗塞で二回の入院。 この頃は身体も落ち着いて 萩の寺へ夫が誘ってくれた。 少し歩けば 心臓の痛みがあったがそれも消えて、そろそろと遠出の散歩も試みていた。
土塀
☆ 夏の萩咲く土塊に還る塀 唐招提寺の 寺領の中にある小道に沿った土塀。 坂道に沿って 土塀が続いている。 いつの時代の塀かは解らないが、だいぶ古い時代からの塀と思える。 崩れかかっている場所もある。 心の落ち着く径であった。 訪れたのが六月であった。 吟行の句として詠... 続きをみる
楸 (きささげ)
🐇 緑陰は楸の花の良き香して 楸は ノウゼンカズラ科の落葉高木。 葉は桐の葉に似、初夏に管状の花を開き きささげに似た実をつける。 奈良の唐招提寺で 初めて見た花。 寺の人に尋ねた。 「この花 初めて見る花ですが 何と云う名前ですか?」 即座に答え... 続きをみる
色変へぬ松
🐇 色変へぬ松家ごとに橋かかる 何年か前 山口県の帽防府市を訪れたことが。 疏水の流れに沿って 武家屋敷が並んでいる。 どの家も広いおおきな一枚巌の橋を架けてある。 見たままのこの句こそ、類想 類句 の見本のような句だと 今では はっきりとわ... 続きをみる
どんぐり
🐢 どんぐり銀行たちまち叺いつぱいに どんぐり銀行とは。 子供達が野山に落ちているどんぐりを 拾ってきたのを集めている。 そこをすなわち どんぐり銀行というのである。 集まった 団栗 はどんぐり銀行の主催者が 一個 一個 苗木を作るために種を蒔くような感じで育てる。... 続きをみる
季無し?
🌛 月の頃再び訪はん西の亰 六月 奈良の唐招提寺を訪ねた。 お月さまがこの塔の上にかかれば どのように美しいであろうかと思いをはせて作った。 年に一度 無鑑査で「月の句」が載せてもらえる欄に投句。 思いは込めたが さて 季語 の月が生きているか... 続きをみる
虹
🐇 ゆきゆけど虹くぐること叶はざり 国道を走っている時に、車の前に 虹 が現われた。 かなり長い時間、眼前に出ていた。 車を走らせても 走らせて 虹 を追うも脚もとにも 行つけない。 その内 道が曲がって 虹 は横に逸れて車は方向を変えた。
盆支度
🐇 盆の荷を積んで島へと渡し舟 出航前のデッキから港を見る。 たくさんの荷物が運ばれてくる。大きな冷蔵庫と見える荷物は クレーンで舟に載せられる。 大きな籠に、小さな荷はいっぺんに詰め込みあっと云う間に舟に。 客室の私の前に... 続きをみる
夏祓
🐇 夏祓島人はみな同じ姓 夏越、 水無月祓 各地の神社で、月遅れの七月晦日など、茅萱で作った輪を参詣の人々に潜らせたりする。 古代から行われた民俗信仰に由来する。 訪れた 息吹島は いりこの産地。 日本一の だし汁のだしに使う 良質の いりこ(か... 続きをみる
ニッキ水
🐇 子供巡礼母の袖ひくニッキ水 昨日結願の寺の門前の土産物屋で見かけた。 筧を落ちる冷たい水に ラムネを冷やしていた。 涼しそうな 青楓を水に浮かべて冷やした ラムネ に喉をうるおす人もいる。 > 句は何年か前、とある札所で見かけた景を詠んだ。 三年生か四年生くらい... 続きをみる
夜の秋
🐢 蕉翁に習ひ灸すう夜の秋 昨日のネット句会に入選。 夏の間に涼しい所に身を置き、冷え切った身体にお灸をすえている。 昨今、簡単にすえれる千年灸である。 > 三里に灸をすうるより、まず。。。。。。 あの芭蕉さんが、奧の細道へ旅立つ際にすえた お灸である。 効くか... 続きをみる
萩
(古い写真 慎が元気だった頃) 🐢 萩寺へ萩咲ひてゐる小道かな 温泉の里の近くに 萩の名所がある。 最明寺と云い、萩の咲く頃は 山ん中のお寺が、見物人で賑わう。 門を入って、萩のトンネルを抜けて本堂にお詣りをする。 今年も萩の咲く季節になっ... 続きをみる