よひらひらひら

自分だけの句を日記代わりに。

雑草の芽

    

> 芽立ち。芽吹く。芽組む。
芽吹くは普通、木々の芽の総称。
> 草の芽。名草の芽は春、萌えるさまざまな草の芽のこと。
季語の勉強をしていると、毎日が発見である。


   ☆    ことごとく合掌のさま名草の芽    鷹羽狩行


> 写真を見てのとおり草の芽は祈っている手に見える。


          🐢    真っ朱の芽野を焼ひてより五日目か        


野焼きと朱い芽が季重なりと昔の私だと思ったに違いない。
そうじゃないことを、目下学んでいる。

杉菜

           

        
       🐢     杉菜なぞ見つけて楽し疏水べり    


トクサ科の多年草。
栄養茎と胞子茎に区別をする。
栄養茎が杉菜、胞子茎を土筆と呼ぶ。土筆が伸びたあとで杉菜が展開をする。
子供の頃から、杉菜と土筆は兄弟と教えられていた。
昔の人は良く知っていたのだな。


   ☆    古池へ下りる道なき杉菜かな    五十崎故郷


春の鴨

   

春の鴨。残る鴨。
冬を日本で過ごした鴨は、春になると北方へ帰って行く、、、、が傷つたり病気の鴨が春が深まってもとどまっている。
それらを、残る鴨などと称している。


    ☆    漂ひて湖心へ流れ春の鴨    黒田杏子
> 波に身をまかせている鴨をとらえた。
何気ないこんな景を詠む俳人を尊敬する。


    🐢    残る鴨蓮田を縫ふ用水路    葉

虎杖

   

虎杖。さいたづま。みやまいたどり。
タデ科タデ属の多年草。日本全国の日当たりのよい山野に自生する。
太い芽茎は皮を剥いて山菜として食用になる。


    ☆   幼な日の酸味かなしき虎杖よ    中村苑子


> 田舎で育った者には郷愁を感じるこの句。
野山を駆けて遊びまわり疲れた時、いたどりを折って皮を剥き口にいれる。
酸っぱい いたどりの味は一時の空腹と喉の乾きをいやしてくれる。


    🐢    虎杖は酸つぱし涙もろくなる     葉
    
    🐇    採つておきたる虎杖の煮しめ給ぶ   葉


高知へ一日旅したとき、レストランでいたどりの煮しめをいただいた。
美味しかった。
私はこれから盛りの虎杖を道の辺で見つけると手折りて帰る。
一夜漬けの漬物を作る。


今年 始めての虎杖を見つけたが 早も長けていた。

春ショール

        


    🐇     少女もふ小悪魔なるぞ春ショール    葉


お隣の庭に今日見つけた花。
うす緑のすがすがしい花。
可憐な少女のイメージがした。
調べてみる。
おおでまりの花と思えるが、さだかではない。
スイカズラ科で高さが2~3メートルに育つらしい。
大手毬とは思うが、葉が図鑑とはどうも一致しない。
奥さんに会った時に聞けばはっきりするだろう。綺麗な花だ。
この花も人を魅了しやまない感じがした。


    ☆    かたむきて傾く雨のおほでまり    八木林之助


季語としては夏になる。しかし今、美くしければ良い。